エアコンを取り外す方法を完全解説!自分でやるor業者依頼の違いとは?

引っ越しやエアコンの買い替えを検討していると、「自分で取り外せるのだろうか?」と疑問に思う方も多いのではないでしょうか。

実際にエアコンを取り外す方法は存在しますが、専門知識や適切な工具が必要となるため、慎重に取り組む必要があります。

ポンプダウンの実施や配管の取り扱いなど、適切な手順を踏まなければ冷媒ガス漏れや感電のリスクもあるため、事前準備が欠かせません。

また、作業スペースや搬出経路の確保など、スムーズに進めるためのポイントも多くあります。

本記事では、自分でエアコンを取り外す際の具体的な方法や必要な道具、安全対策について詳しく解説します。

さらに、業者に依頼する場合のメリット・デメリットについても触れ、状況に応じた最適な選択ができるようサポートします。

自力での取り外しに挑戦するか、プロに任せるかを判断するための参考として、ぜひ最後までご覧ください。

エアコン取り外しの概要

自分で取り外す場合のメリットとデメリット

エアコンの取り外しを自分で行う方法は、費用を抑えられる点が魅力といえます。

専門業者に依頼しないため、作業のタイミングを自由に決められる利点もあります。

ただし、冷媒ガスや配管を扱う場面では、知識不足からトラブルが発生する可能性があります。

無理をして進めると配線の断線や室外機の破損などリスクが高まるため、慎重な準備が必要です。

業者に依頼する場合のメリットとデメリット

プロの電気工事士や専門業者に依頼すると、安全面での安心感が得られます。

取り外しと同時にフロンガスの回収や撤去後の処分も含めて対応してくれるケースが多いです。

ただ、その分費用がかかりやすく、依頼から作業完了までに時間が必要になることもあります。

家庭の状況やエアコンの設置環境を踏まえて、費用対効果を見極めることが大切です。

取り外し前の準備

必要な工具と道具の一覧

エアコンを安全に取り外すためには、最低限必要な工具と道具を事前に揃えることが重要です。

モンキーレンチや六角レンチ、ドライバーなどはもちろん、脚立やスパナ、養生テープもあると安心できます。

さらに、配管のキャップやビニール袋など、冷媒ガスを回収したあとの部品保管にも役立つアイテムを用意しましょう。

こうした道具の準備が不十分だと作業中にストップするリスクが高まり、思わぬ事故や室外機・室内機の故障を招くおそれもあります。

モンキーレンチ、六角レンチ、ドライバーなど

エアコン取り外しでは、配管を固定しているナットやボルトを外す作業が必須になります。

モンキーレンチはネジの大きさを調整しながら回せるので便利ですが、力を入れすぎると銅管や接続部分を傷つけることがあります。

六角レンチはポンプダウン時にバルブを開閉するのに欠かせない工具で、適切なサイズを選ばないとバルブを回せず冷媒ガスの回収がスムーズに進まない可能性があります。

ドライバーは室内機の据付板や室外機カバーのネジを外す際に必要となり、プラス・マイナス両方を用意しておくのが望ましいです。

これらの工具をそろえることで、エアコンの配管やコードを丁寧に取り外せるだけでなく、安全面でもリスクを抑えられます。

作業スペースと搬出経路の確保

エアコンの取り外しは室内と室外の両方で作業するため、作業スペースを広く確保しておくことが大切です。

特に室外機を撤去する際は、壁際やベランダなどの狭い場所で配管や配線を扱うケースが多く、脚立を安定させるためにも十分な場所が必要になります。

また、撤去後の室外機本体は意外に重量があることが多いため、搬出経路を事前に確認し、通路に障害物や段差がないように整理しておきましょう。

スペースと経路を十分に確保しておくと、取り外し作業がスムーズに進み、壁や周囲の損傷を最小限に抑えることができます。

作業前の安全確認と注意点

電源を落とすだけでなく、コンセントやブレーカーを確実にオフにするなど感電防止の対策を徹底しましょう。

また、冷媒ガスのポンプダウンに失敗すると漏れが発生し、環境汚染や健康被害のリスクが高まります。

屋根や高所に室外機が設置されている場合は、脚立や足場の安定を確認してから作業に取りかかると安心です。

工具の使い方やエアコンの配線構造を十分に理解できない場合は、無理をせず専門業者に依頼することも選択肢に入れておくと安全です。

エアコン取り外しの手順

ポンプダウンの実施

ポンプダウンとは、エアコン内部に残った冷媒ガスを室外機側に回収し、環境に放出しないようにするための工程です。

この手順を行うことで、冷媒ガス漏れのリスクを大きく減らし、配管の取り外しもスムーズになります。

ただし、ポンプダウンのタイミングや手順を誤るとガスが室内側に残り、取り外し時に大きなトラブルにつながる可能性があります。

事前に取扱説明書を確認し、必要な工具を用意した上で慎重に進めることが求められます。

ポンプダウンとは何か

ポンプダウンは冷房運転などでエアコンを動かしながら、室内機から室外機へと冷媒ガスを集める作業を指します。

具体的には、エアコンの強制運転や応急ボタンを用いて冷房を稼働させたまま、室外機のバルブを順に閉じていきます。

この過程で銅管内の冷媒ガスを室外機側に送り込み、ガスをパイプ内部に残さないようにするのが狙いです。

適切にポンプダウンを実施すれば、フロンガスが大気中へ放出されることを防ぎ、環境負荷を軽減するとともに、次の再利用や移設の準備がしやすくなります。

一方で、慣れない方がやみくもにバルブ操作を行うと冷媒が逆流するなどのトラブルを招きやすいため、手順をよく理解して作業する必要があります。

室外機カバーの取り外し方法

室外機カバーを外すには、まず電源が完全にオフになっていることを確認したうえで、ドライバーなどを用いて固定用のネジやツメを緩めます。

多くの室外機ではカバーの部分が複数のネジやクリップで止まっている場合があり、一気に外そうとするとプラスチック部品が割れたり、金属が歪んだりするおそれがあります。

ゆっくりと順番を確認しながら外すことで、室外機本体や内部の配線、基板などを傷つけずにカバーを取り外すことができます。

さらに、取り外したカバーは作業の邪魔にならない安全な場所に置いておき、風で飛ばされるリスクにも注意しましょう。

この一連の工程を丁寧に行うことで、ポンプダウンやバルブ操作など後続の作業を円滑に進められます。

バルブの操作と冷媒ガスの回収手順

バルブの操作は室外機側の低圧バルブと高圧バルブを順に閉じていく方法が一般的です。

まずエアコンを冷房モードで運転させ、低圧バルブ(太い配管側)を六角レンチで閉めることで冷媒ガスを室外機内に集めます。

数分後、圧力計などを用いて冷媒が十分に回収されたことを確認し、高圧バルブ(細い配管側)も閉じればポンプダウンが完了します。

このとき室外機から異音や振動が発生する場合は、バルブを急に閉めすぎている可能性があるため、一度エアコンの運転を停止してから再度操作を見直すと安全です。

手順を正しく踏めば冷媒ガス漏れのリスクを最小限に抑えられ、環境への影響も少なく抑えられます。

室外機の取り外し

室外機の取り外し作業では、まず配線と配管を外し、その後で本体を撤去する流れになります。

ポンプダウン後の配管には高圧のガスが残っていない状態ですが、念のため接続部分をゆっくりと緩めていくことが大切です。

また、電線やアース線がしっかりと固定されている箇所も多く、強引に引き抜くと断線や感電の恐れがあるため注意が必要です。

室外機の位置や設置環境に応じて、脚立や足場の安定を確認しながら行うとトラブルを防ぎやすくなります。

配管と配線の取り外し手順

配管と配線を外す際は、まずモンキーレンチやスパナを用いて配管のナットを丁寧に緩めます。

ここで一気に回そうとすると銅管がねじれてしまい、再利用や移設が難しくなることがありますので、少しずつ緩めるのがポイントです。

ガス漏れを防ぐためにも、ナットを外したらすぐに配管の端にキャップやビニールテープを巻き付けておきましょう。

電線は端子台からドライバーで外す方法が一般的で、プラス端子とマイナス端子が混在しているケースもあります。

端子の位置や色をメモしておくと再取り付けや他の場所への移設時に混乱を防ぎやすく、作業がスムーズになります。

室外機本体の撤去方法

室外機本体を撤去するときは、まず固定金具やボルトを確認してから外します。

ベランダなどでは防振ゴムや金具が劣化している可能性があるため、錆びたネジを無理に回さず、ラスペネなどの潤滑剤を使用するとスムーズです。

金具を外したあとは、室外機を持ち上げる前に周囲の障害物を片付け、搬出経路に足場や段差がないかを再チェックします。

機種によっては重量があるため、一人で運搬するのが難しい場合は二人以上で協力するか、台車を利用するなど安全策を講じることが推奨されます。

最後に室外機をゆっくりと持ち上げ、脚立や手すりなどに当たらないように注意しながら撤去を完了させます。

室内機の取り外し

室内機の取り外しでは、配管やドレンホース、そして室内機本体を順番に外します。

この工程では壁や天井付近の化粧カバーや配線カバーを外すこともあるため、破損しないよう慎重に扱うことがポイントです。

また、ドレンホースに水が残っていると、取り外しの際に床や壁を濡らすケースがあるため、容器やタオルを用意しておくと安心です。

作業を進めながら壁の据付板も外し、ネジや部品を紛失しないようにまとめて保管しておきましょう。

ドレンホースと配管の取り外し手順

ドレンホースを外すときは、まず室内機の接続部分を軽く揺らしながら抜き取るとスムーズです。

水滴が残っていることが多いため、受け皿や雑巾を準備しておき、漏れた水が床や壁を傷めないように対策します。

配管についてはカバーやテープで巻かれていることがほとんどなので、カッターやハサミを用いて丁寧に剥がし、銅管を露出させてからナットを外していきます。

ポンプダウン後であっても、ゆっくりと作業を進めることでナットや銅管を損傷するリスクを減らせます。

また、再利用や移設を考えている場合は配管を極力曲げずに取り外し、そのまま保管できるよう工夫するのが望ましいです。

室内機本体の取り外し方法

室内機本体は壁に取り付けられた据付金具に引っかける形で固定されていることが多いです。

本体を上部に少し持ち上げながら手前に引くと、引っかかりが外れて取り外せる仕組みになっています。

ただし、配線コードが残っている場合は断線しないようコードを先に外しておくと安全です。

また、本体の背面にある熱交換器やフィルターを強くぶつけると故障や変形を招く恐れがありますので、慎重に運び出しましょう。

この段階で一気に外そうとするよりも、複数箇所を確認しながらゆっくりと作業を進めるほうが事故を防止しやすいです。

壁の据付板の取り外し

壁の据付板を外すには、まずドライバーなどを用いてネジを一つずつ外します。

石膏ボードやコンクリートなど、壁の材質によってネジの長さや固定力が異なるため、力加減に気をつけることがポイントです。

無理にこじ開けると壁を傷つけたり、ネジ穴を広げてしまったりすることがありますので、少しずつ様子を見ながら緩めていきます。

据付板が壁にパテや両面テープで補強されている場合もあるため、剥がす際は壁紙を傷めないよう慎重に行いましょう。

すべてのネジと補強部分を外し終えたら、据付板をゆっくりと取り外し、エアコン取り外し作業はおおむね完了です。

取り外し作業時の注意点

感電防止のための対策

エアコンのコードはブレーカーやコンセントにつながっているため、作業前には必ず電源を切るだけでなくブレーカーもオフにすることが大切です。

目視だけでなく、実際にエアコンの運転ランプが消えているか、操作不能になっているかをチェックすることで安全性を高められます。

また、湿気や水分の多い場所での作業は感電のリスクを高めるため、足場や周囲を乾いた状態に保つ工夫も必要です。

さらに、万が一感電事故が起きた際に迅速に対処できるよう、周囲に人の協力を仰げる体制で進めると安心です。

冷媒ガス漏れのリスクと対処法

冷媒ガスが大気中に放出されると環境破壊につながるため、ポンプダウンを正しく行い、フロンガスを室外機内に回収してから配管を取り外すことが理想的です。

もし作業中にシューという音とともにガス漏れが疑われるときは、すぐに作業を中断し、窓を開けるなど換気を徹底しましょう。

無理をせず、必要に応じて専門の電気工事士や資格を持った業者に連絡し、適切な処理を依頼すると被害を最小限に抑えられます。

ガス漏れを放置すると、エアコン再取り付け時に冷房機能が低下するなどの故障リスクも高まるため、慎重な対処が求められます。

壁や周囲の損傷を防ぐ方法

取り外し作業では、室内機や室外機を動かす際に壁や床にぶつけてしまうことがあります。

そのため、周囲を段ボールや布、発泡スチロールなどで保護しておき、思わぬ傷や汚れを予防するのが効果的です。

また、配管を外す際には工具が滑って壁を傷つけるリスクもあるため、配管の周りを軽く養生しておくと安心です。

壁紙やフローリングなどは一度傷がつくと修復費用がかさみやすいため、小さな工夫の積み重ねが大切になります。

まとめ

エアコンの取り外しには、自分で行う場合と業者に依頼する場合のそれぞれにメリットとデメリットがあります。

DIYで取り外す場合は費用を抑えられますが、冷媒ガスの適切な回収や感電防止対策など、安全面に十分な配慮が必要です。

一方、専門業者に依頼すると確実かつスムーズに作業が進み、故障や事故のリスクを軽減できますが、その分費用がかかる点は考慮する必要があります。

また、取り外し前の準備やポンプダウンの実施、室外機・室内機の撤去手順を正しく理解し、慎重に作業を進めることが成功の鍵となります。

状況に応じた適切な方法を選択し、安全にエアコンを取り外すことを心がけましょう。

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